社会人

税理士事務所での仕事は中小企業の決算がメインの仕事でその顧客のところに仕事にいくことが多かった。
そこで、社長や従業員の方々と話す機会が多く、また決算書上で数字を扱う仕事なので、学生の頃と比べると世の中のことが、少しずつ分かるようになった。
ただ、仕事は大企業と違って研修のようなものがあるわけではなく、見よう見まねで覚えていくというものだったのでしばらくは何をどうしていいのか分からず苦労した。
仕事としては、顧客先に行ってそこの社長や従業員の方と話す機会が多く、そこで聞く色んな世代の方や色んな業種の話はとても興味深く、勉強になった。
2003年には、友達がIT関連の企業を作ることになり一緒にそこで働くことになった。
仕事内容は、パソコンのシステム開発やサーバーの管理、ホームページの作成等だが、僕自身は経理や決算など会社の総務関係を受け持った。
創業3年まで資本金の範囲内で仕事をしてきたため資金繰りはかなり苦労した。
しかし、それでも収入の範囲内に経費を抑えるという、いたって当たり前のことがなんとか無事にこなせたことは、今後のことを考えると非常に大きいと思う。

 

税理士試験

税理士試験は毎年8月上旬に行われ税法は2時間の中で計算問題と理論(条文を書く)の2題からなる。
2時間といっても試験が始まってから終わりまで本当にあっという間の出来事でその間、電卓をたたき続け、条文を書き続けまさに戦場だった。
その2時間のために朝から晩まで勉強をした。
社会人になると勉強する時間が激減してしまったのでとりあえず朝早く起きて計算問題を1時間かけて解いた。
歩くときは必ず条文を唱えながら歩き、電車に乗ったらその唱えた条文が正しかったかテキストを開いて確認した。
土日は専門学校に通ったり、家で勉強をしてたので去年の最後の受験まではほとんど遊ぶ暇もなかった。

将来のために手に職をつけ食べていけるために始めた税理士の勉強だったが、ここまで大変なものになるとは予想だにしなかった。
勉強に専念していた学生時代には全く受からず、社会人になってもしばらく何も受からなかった。
特に2000年の試験は勉強量、気力ともに最高潮で受験したにもかかわらず不合格だったのでしばらく精神的に立ち直ることができなかった。
税理士試験はイメージと違い本当に厳しい試験だと思う。
2002年に住民税に受かり、その翌年の2003年には消費税に受かったが、どうしても最後の所得税だけは苦虫を噛み続けた。
人によっては一生試験を受け続ける人もいるがそうもいかず、夜に大学院に通っていたのが本当に良かった。